リフレ派の影響力
今の政治状況の中で最も激しい勢力は、改憲派や護憲派ではない。もちろんSEALDsでも日本会議でもない。
それはまぎれもなくリフレ派だろう。
もともと論壇においては、主勢力とはいえないまでもずいぶん長い間主張されていたことだし、ネット右派との親和性も高かった。
そしてリフレ派の主張を大きく取り入れた安倍政権が発足以降、その勢いは増していった。しかし2014年に消費増税という、リフレ派の主張と対立する決定がなされて以降、反安倍に転ずる論客も現れその議論はますます活発なものになっている。
私はようつべで、ニュース解説系のラジオ番組をよく聴くのだが、そこではとにかくリフレ派の人達の主張に強い印象を受けている。
この人達は一様に歯切れがよく、明晰な論理があるので影響力は今後も増していくだろう。
かつて共産主義はすごい勢いで人々の間で広まっていったが、リフレ派も共産主義よりはだいぶ規模は小さいが、今の日本の経済状況においては、強い感染力のある理論だと思う。
その理論に触れると、リフレ派に非ずんば人にあらずという感じになってくる。
自分の興味のあるジャンルで考えると、90年代サブカルにおけるフリッパーズギターやフィッシュマンズ、00年代前半のくるり・スーパーカー・ナンバーガール。もっといえば90年代のダウンタウン。世の中よりちょっと先を走っているカッコ良さ。リフレ派じゃない奴はアホみたいな、かつての松本人志的な発想がそこには感じられる。
その構成員は自分が知るかぎり以下のような人達。
田中秀臣、高橋洋一、岩田規久男、浜田宏一、本田悦朗、原田泰、若田部昌澄、宮崎哲弥、荻上チキ、飯田泰之、三橋貴明、片岡剛士、上念司、山形浩生、松尾匡、馬渕澄夫、金子洋一、稲葉振一郎、長谷川幸洋、kojitaken、倉山満、栗原裕一郎etc
右から左までずらりといますね。
その主張を乱暴に言うと以下のようなものになります。
・金融緩和は大胆に!!
・財政出動が足りねえぞ!!!
・第三の矢(成長戦略)なんていらねえんだよ!!
・公共事業を無駄とか言ってんなや!あれで経済回ってんだよ!
・公務員減らしたり、給料下げれば必ず正しいと思ってんじゃねえよ!
・財政健全化?アホか!!!
・補正予算は10兆円だ!!
・デフレだけはマジなんとかしねえとシャレになんねえぞ!!!
・消費増税は凍結しろ!!!っていうか5%に戻せよ!!!
・軽減税率はチンカス以下!!給付付き税額控除法案のほうがまだマシ。
・っていうか消費増税やめろよ!!!
・消費増税しなくても景気回復すれば税収は上がるんだよ!!
・内田樹とか(笑)
・浜矩子www
・アホか!借金1000兆円とかどうでもいいんだよ!!
・赤字国債上等!
・経済学者とか朝日新聞とかやめちまえよ!!
・伊藤元重と吉川洋は表出ろや!!
・スティグリッツ読めや!
・ピケティやるじゃねーか!
・クルーグマンも言ってるぞ!!
・EUは緊縮押し付けんなや!!
・ドイツクソ!メルケル最悪!
・もうプライマリーバランスとかこだわんなや!!
・アベノミクスで国債暴落してねえし。
・もう成長しなくていいだと!?アホか!!
・他の先進国は大体2〜3%成長してんだよ!
・インフレ目標1%じゃダメなんだよ!2%必要なんだ!
もちろんリフレ派といっても人によって主張は異なりますが、上記のような内容のものが多い印象があります。
リフレ派は数字を並べて主張をするので論理的で頭が良さそうに見えます。こういう強い主張を浴び続けると、洗脳されてしまう可能性は高いと思います。
とはいえそもそも私には経済のことなど全く分かりません。リフレ派の主張も結果論では?と思える部分も正直あります。ただし財政健全化とか言っている人達がどんくさく思えるようになったのはリフレ派の影響ですし、今後しばらくリフレ派の主張が自分の中に残ることは間違いありません。