『KUMA POWER HOUR with Utada Hikaru』10.15

宇多田ヒカルのラジオ『KUMA POWER HOUR』を聴いた。


さすがにあれだけの出来事があった後だけに、話しづらそうだったし元気が無かったように思う。

こういうリラックスした雰囲気の仕事って、彼女にとって今は逆に辛いのかもしれない。


それでも音楽家として、ささやかでも世の中とつながっていてもらいたいので、この仕事はなんとか続けていってほしいとファンとして願う。


今回の選曲はいつものような意外性が少なく、王道モノが多かったので少し拍子抜けした感じ。

それでも最後に、自らの楽曲の中でもっとも大切な楽曲として「テイク 5」を挙げたことには少し驚いた。

この曲について、「死にたいから作って生きたいになった」という宇多田ヒカルの発言に胸を衝かれた。


HEART STATION』のこの曲からのラスト3曲は、たしかに生と死の狭間にいるような趣がある。アルバム全体としてはすごくポップなのに、これらの楽曲では彼岸に渡りかけているようなヤバい感覚があって非常に好きである。

《今日の気分は最高です 絶望も希望もない
 空のように透き通っていたい》
(テイク 5)

ぼくはくま くま くま くま
 車じゃないよ くま くま くま》
ぼくはくま

《誰もいない世界へ 私を連れて行って
 誰もいない世界へ 私を連れて行って》
(虹色バス)